去る令和6年3月3日(日)に松山市男女共同参画推進センターにて、講師に鈴木雅雄 先生 (福島県立医科大学 会津医療センター 漢方医学研究室 教授)をお迎えして、第5回生涯研修会を開催した。
午前の第一部・学術研修会では、講座Ⅰ:「今日から使える!医療連携に必要な鍼灸師が知っておいたら役に立つ話(症例から考えるコツ)」、講座Ⅱ:「知られざる鍼灸の効果と魅力 ~鍼灸のことを語れるのは鍼灸師だけ~」というテーマで講演していただいた。鈴木先生は「鍼灸師は何の専門家」と問われた時、東洋医学と鎮痛治療の専門家と私は答えているという。鍼灸師は東洋医学については専門的に専門学校や大学で学ぶし、東洋医学の経絡や経穴を用いて治療する。そのことから言えば、当然経穴の専門家であると言えるだろう。また、鎮痛治療の専門家については、鍼灸の鎮痛効果については、科学的なエビデンスも多く報告されていることから、今のところ鎮痛治療の専門家というのが妥当なところかもしれない。そのことを踏まえて、私たち鍼灸師は共通の知識として、医師にこの鎮痛効果の化学的メカニズムをきちんと説明できるようにしておくことが最も大切なことであるという。医療機関と鍼灸院との連携を考えても必要なことであるし、患者に科学的なエビデンスがあるということを紹介することで、鍼灸が患者から今以上に信頼される、安心して治療を受けられる鍼灸ということにつながるのである。
参加者は、47名(会員:会場受講 12名・オンライン受講 7名、会員外:会場受講 3名・オンライン受講 25名)でした。
午後のはりきゅう市民公開セミナーでは、「辛い慢性の痛みを和らげる方法(東洋医学と鍼灸を使ったセルフケア)」という演題で講演していただいた。一般市民向けに理解しやすい言葉で、東洋医学・鍼灸の有用性についてお話しいただいた。後半では、東洋医学の考え方を生かした健康法や体の使い方などを動きを交えて分かり易く説明していただいた。また会場において「鍼灸パネル展示」開催しました。
参加者は、39名(会場受講 15名・オンライン受講 24名)でした。