去る令和4年9月25日(日)に松山市男女共同参画推進センターを配信場所として、zoomを用いたオンライン講座 第2回生涯研修会を開催した。
今回の研修会には、講師に新潟医療福祉大学リハビリテーション学部鍼灸健康学科準備室長 教授 粕谷大智先生をお迎えして、「表情筋の特徴と顔面神経麻痺・痙攣に対する鍼灸・手技療法」をテーマに講義していただいた。
顔面の表情筋や神経は、体の骨格筋と異なること、そしてそれを理解した上での治療が効果を導き出すこと。また、顔面の筋・神経の特徴から考える鍼灸・手技療法の効果や効果機序について、更に来年1月に発刊予定の顔面神経麻痺のガイドラインの鍼灸について紹介していただきました。先生は注意すべき点として、顔面神経支配の表情筋には、体性感覚線維が介在する筋紡錘が無く、四肢における深部腱反射は表情筋には無い。四肢筋では関節を挟んで収縮と伸張が一対となって起こる。しかし、表情筋は皮筋であり、関節の介在はなく、収縮優位で、意識して牽引や開口をしなければ伸張することは難しくなる。したがって、表情筋の特徴を考慮すると、低周波通電刺激のような筋収縮を起こす刺激は麻痺患者には禁忌(後遺症を助長させる)であり、麻痺以外も顔面部(筋や神経)の通電刺激も同様に注意をする必要があると説明された。
参加者は、49名(会員22名・会員外27名、うち会場受講者5名) でした。
2022.10.15